スカタンマスク

スカタンマスク

マスクから鼻をモロ出しにして「ウレタンマスクはまるでダメだ。飛沫を防げやしない」と語る人を見ていて、これは新しいマスクの誕生だと思った。その名もスカタンマスク

すかたん
まぬけな、見当違いのことをした人。すこたん。すかまた。
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広辞苑第六版より抜粋

最近、映画でも喜劇作品のよさというものを再認識している。それは「諧謔のデフォルマシオン」であり、事実ありのままをより高次で統合し表現する知術でもあろう。諧謔によって頭の防壁を融かすことで、諷刺、批判精神を脳髄深くへ滑り込ませる。

チャップリンが正しいマスクの付け方をメッセージするなら、きっと鼻をモロ出しにして、三密のなか、不織布マスクを買い求めるべく長蛇の列に並ぶというシーンに立つのではなかろうか。観客はその諧謔に込めた鋭い批判に哄笑するのだが、現在、現実においては、批判する者、される者、互いの嘲弄に終始し、面白みというものを知らない。