小さな住まいの居心地の良さ

これからの日本を想像し、
タイニーハウスの間取りを考えてみた

「人口オーナス期」にアクセル全開で突っ込んでいる日本の現状、住居についてもその観念、デザインをしっかり考える必要があるだろう。

空き家の増加傾向、企業やインカム(現金収入)の地盤不安定化等、アイデア・デザインするにおいて課題は山積している。 大企業勤めのサラリーマンですら、5年、10年先の視界不良に苦慮している現在、もう前世代の住まいの観念はロールモデルにはならない。 状況が当時と今では違いすぎるため、住まいにおいても前世代であれば30年見越して買い物できたものが、現在、同様の感覚、慣習的にそれをしてしまうと、結果、破綻的になる確率が前世代に比してはるかに高い。

10年先はもう人生計画レーダーの探知能力外、5年先でもおそらくほとんどの的をはずす結果になる、それぐらい激動的時代だというのが私個人の体感だ。 「住まう」ということに関して、自分の体感、情報収集から、「できるだけコンパクトで機能密度を高めたタイニーハウス」が私の思い描く理想の「住まい」。 そして、「タイニーハウス」の魅力はなにもコスト面だけではない。 そもそも、私はこぢんまりしてほっこりした小さな空間が好きだ。 「かまくら」や「テント」、「茶室」のような空間には、2mに満たない生き物としての本能がフィットするというか、落ち着きが得られる。

そんなタイニーハウスを思い、では試しに「6m×4m」というスペースでもやれるものかどうか、描き起こしてみることにした。 素人考えで実際の躯体として成立するかどうかはさておき、楽しい妄想で描きすすめる。 ちなみに「6m×4m」といえば、大型ミニバンを2台並べて駐車したらほぼ使い切るスペース。

結論、6m×4mでも充分快適にやりくりできる感じ。
タイニーハウスでコージーライフを楽しみたくなった

以前、私はリビングの広さが売りの物件に住んだことがあるけれど、あれはダメだった。 いっそ屋内であってもテントを張って生活しようかと思ったほどだった。 それ以来、住むならタイニー。 実際に今日からでも住んでみたいタイニーハウスということで描画していく。 目安としてグリッド1つを25×25cmとしてみた。 結論、意外にいけるぞ、これは。

1F+ロフト付き。
光も空調もコントロールしやすいであろう、
タイニーハウスのメリットは多い

玄関とリビングエリアを仕切る壁は天井に達する壁ではなく、高さ180cmぐらいの上が空いたパーティションのような壁を想定している。 玄関正面の収納スペースは1m×1m、高さは同じく180cm程度使える想定なので、多段式にすれば容量たっぷりのストレージ・スペースになるだろう。

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リビングエリアは、私の場合、制作の作業をするので、横幅約170cm、奥行き75cmの大型デスクを置いている。 ワゴンやチェスト、その他インテリアは省略している。 デスク左には明り取りの縦長のガラス窓。 作業環境の後ろは食事等をするカフェテーブルとソファを置いてみた。 ロフトへの梯子はスペースを食うけれども傾斜を付けて上りやすく。 年をとったらきつくなってくるからね。 キッチンとの壁でロフトを支える。

キッチンもシンプルに、ガス、シンクと調理スペース、黒いのは冷蔵庫。 レンジは冷蔵庫の頭に乗っければいい。 ガスの向かいの壁には多段式のシェルフ、調味料やらその他いろいろ。 トイレとの壁のあたりに洗濯機。 こうしてみると、6m×4mでもけっこう広いものだ。

キッチンと引き戸で隔ててバスとトイレ。 間のスペースの天井近くには室内物干しワイヤーを付けてある想定。雨の日も安心。 バスは浴槽は要らない派。シャワーだけで充分。

ちなみに庭スペースもとれた。 ここに花や竹を植えてみたい。 想像が楽しい。

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そしてロフト。けっこう広い。 これは寝る前のひとときがかなり楽しいにちがいない。 2人分の寝床スペースはある。 ストレージには大量の衣類やら何やらが充分に入る。 ロフトから落下防止のため低いパーティションを設けよう。 ロフトの高さに大きな窓。ホライゾン・ウィンドウがいいな。 位置が高いので外からの視線はない。 玄関とリビングの壁は上部を空けてあるので、このガラスからの光はリビングにも広がるはず。 陽の光や雨を目で楽しむ。これが南向きなら最高だね。

躯体として強度やらいろいろ現実的ではないのだろうけれども、そこそこイメージを固めるのには役立った。 やっぱりタイニーハウスは楽しい。

親世代と同じような設計思想(人生、家etc.)は、
もうデフォルト(標準設定)崩壊後の世界にいる

もうこれからは自分の頭で考えて、カスタマイズしていかないと回せない、いろいろなことが前代未聞の状況になってきている。 「タイニーハウス」はそういう時代の多様な生き方を支える住まいになるだろうし、私自身、そういう住まいに住みたい。 中古物件のリノベーションも「タイニー化」できる可能性がありそうだし、「タイニー」というコンセプトは今後も注目していきたい、けっこうワクワクするワードだ。